バンドエイド

そういえば…

外で子どもの泣き声がしてました。でも、レッスンに来た生徒さんとは思いもよらず。

ピンポンの音に玄関開けたら、年中さん男子。大泣き中。

縁石の上を走って、思いきり転んだそう。

ひざに大きなすり傷。

「痛くて痛くてもう無理」

いつもの満面の笑みとは別人のように泣く生徒さん。

ピアノ教室に必需品のバンドエイド。

すぐに出せるところに置いてます。

大きな傷用サイズを渡し、玄関でお母様に貼ってもらい、ちょっと落ち着いた年中さん。

中に入ってきました。

わたしの得意技である、前後の人を巻き込む作戦開始。

「◯ちゃんのお母さんにケガ見せてきて」

「わぁ痛そう。大丈夫?」

心配そうに声をかけてくれる前の時間帯のお母様。

こうなると、ヒーローになってくる男子。

バンドエイドがメダルに見えてきた。

すかさずわたし。

「ちょっと待っててね。救急車呼ぶから」

「救急車呼ばなくていい」

この頃にはもういつもの顔。

「えっいいの?でも呼んでおいた方がいいんじゃない?」

「いい!呼ばないで」

ピアノの方へ移動するのに、

「痛くて歩けない」

と言うから、

「いいよ。センセイが抱っこして連れて行くから♡」

「抱っこは、いい。自分で行く」

とケンケンして座って。

次の時間の小5生徒さんにも、

「◯くん転んで大ケガしたのに、もう泣いてないんだよ」

と伝えると、勝手知ったるお姉さん。

「わぁすごい。かっこいい!」

勘のいい生徒さんとお母様たち。
そしてバンドエイド。

ありがたい…

それにしても。
お風呂のとき痛かっただろうなぁ…

ジャズピアニストのように

『ねこふんじゃった』演奏中