苦しい、と楽しい

あと約1カ月となったピアノ発表会。

男の子の生徒さん。ソロも連弾も少々弾きにくい曲にチャレンジしています。

ピアノを弾くのに理想的な手をしています。

大きくて厚みがあり、指もしっかり。
ふわっとした赤ちゃんの手を大きくしたような。

華奢な生徒さんが苦心している大きな音は、その生徒さんにとってなんてことない。

しかし。
発表会の曲では苦戦しています。

「リズムがちがう、指づかいが直ってない」とわたしに指摘される。

ダメ出しされてイライラ。
すごい迫力で、自分の気持ちを音にする生徒さん。

きっと今まで、できない、とかむずかしいとか、あまり経験ないのではないかと思うくらい、飲み込みがはやい。

人一倍くやしいはず。

レッスン終了後、

「今、練習苦しいよね」

そう言うと苦笑い。

「ピアノやめたくならない?」

ううん、と首をふる生徒さん。

ピアノって苦しいと楽しいの積み重ね。

苦しい練習の時期があり、弾けるようになると楽しくなる。

これの繰り返し。

苦しいトンネルを通っていますが、もう出口近く。あと少し。

「ふーん、かわりばんこなんだ」

つぶやいた生徒さん。

ゴールデンウィークはお父様とふたりで旅行の計画があるそう。

それまでにピアノの暗いトンネル、ぬけちゃいましょう^_^