幼稚園男子のレッスン

レッスン4ヶ月目に入った幼稚園生の生徒さん。

男の子です。

レッスン中、ピアノの椅子に静かに座る、ということが難しい。

お母様も、

「おふざけが過ぎて、すみません」

とおっしゃる。

幼稚園男の子のレッスンはみんな、こんな感じです。大丈夫です。

とお返事しました。

楽譜の曲を弾く前に、ジャンジャン自由に音を出す。

そこで先日、

「準備ができたら教えて。それまでここで待ってるね」

そう言って、黙って横で座っていました。

しばらくして、

「準備できました」

コソコソ内緒話のような声で伝える生徒さん。

「じゃあ始めよう」

一曲弾いて、今度は横長のピアノ椅子に横たわる。

それにも、

「準備できるまで、待ってるね」

そう言って黙って待ちました。

小さな弟さんを遊ばせながら、気が気じゃないお母様。

でも、黙って待つ戦法を続けました。

そして次の週。

「準備できました」

までの時間が短い。

すごい!先週はセンセイずっと待ったけど、今日はすぐ準備できたんだね!

褒めたたえ。

最後、たいへんよくできましたのスタンプと共に、5とレッスンノートに書きました(5点満点)

よかったね、今日は5点だったね!

そんなお母様の声が聞こえました。

「今日は1点だね!」

ふざけていると、そんな声が聞こえてくるのは、やはり幼稚園生男子のお母様。

「やだ!」

弾き始める。

チーム対抗戦ノートは、幼稚園男子にそこそこ役に立っているようで^_^

別日に合わせる、発表会連弾ペアのお姉さんの前では、別人のようにおとなしい。

毎回、お母様とわたしであの手この手でやってます。

男の子のレッスンは大変なところが多い。

おとなしく座ってピアノを弾く女子を見ると、こうも違うのか、と思う。

でも、男の子のピアノっていい。

大人の忍耐力が問われております(^_^;)